「肉体の門」は、昭和末期の1988年の映画です。 原作は、小説家・田村泰次郎のベストセラー作「肉体の門」。 1948年に初めて映画になった後、何度か映画化されており、 1988年のバージョンは5作目となります。 この映画を含む3作品の演技により、名取裕子が日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞にノミネートされました。 現在、Netflix(ネットフリックス)で動画配信されています。 2008年には観月ありさ主演でテレビドラマ化されています。 動画やあらすじ(ネタバレ)、原作、感想などを紹介しました。~(三上靖史)
作品紹介「肉体の門」
「うっかり抱くと危ないよ!このカラダん中に爆弾抱えて生きてるんだ!」
戦後、闇市時代に仇花のように狂い咲いた街の女たち――パンパン。原作は、戦後間もなく発表されるや、ベストセラーとなった田村泰次郎の「肉体の門」。当時、肉体文学の名の下に一世風靡した衝撃小説を、巨匠・五社英雄監督が現代の男女と戦争直後の男女との対比をアンチテーゼ的に捉えた。かたせ梨乃を軸に長谷直美、名取裕子が脇を固める。
監督 五社英雄
(1988年 119分)
セルビデオ:3,990円(税込)東映ビデオ
動画
「肉体の門」の動画です。
Netflix(ネットフリックス)
肉体の門(1988年)は、Netflix(ネットフリックス)で配信されています。 Netflixに加入していれば、スマホやパソコンで視聴することができます。
予告編
Youtube(ユーチューブ)の予告編です。映画本編もYoutubeで有料で視聴できます(300円から)。
1964年の「肉体の門」予告編
1964年の「肉体の門」のYoutube(ユーチューブ)の予告編です。映画本編もYoutubeで有料で視聴できます(300円から)。
スタッフ
原作: 田村泰次郎
監督: 五社英雄
脚本: 笠原和夫
音楽: 泉盛望文
キャスト
浅田せん [ かたせ梨乃 ]
お澄 [ 名取裕子 ]
菅マヤ [ 加納みゆき ]
菊間町子 [ 西川峰子 ]
安井花江 [ 山咲千里 ]
乾美乃 [ 長谷直美 ]
本庄光代 [ 芦川よしみ ]
袴田義男 [ 根津甚八 ]
ビッグママお京 [ マッハ文朱 ]
柴田幸子 [ 松岡知重 ]
血桜お銀 [ 松居一代 ]
大迫 [ 志賀勝 ]
サブ [ 光石研 ]
青木 [ 汐路章 ]
彫留 [ 芦田伸介 ]
伊吹新太郎 [ 渡瀬恒彦 ]
あらすじ(ネタバレ注意)
昭和22年秋、米軍占領下の東京、廃墟と化した都心のドブ川沿いにある3階建ての焼け跡ビルが、せん達のヤサ(家)だった。
せんを筆頭に、マヤ、花江、美 乃、光代、幸子、そして新入りの町子らは、身体を売って生きる街娼、いわゆるパンパンである。みんな一様に戦争孤児であった。せんの関東一家はお澄が率い るラク町(有楽町)一家とシマをめぐっていつも対立していた。
一方、闇市を仕切るヤクザ・袴田一家は、せん達の集団を支配下に入れ、ついでに焼け跡ビルを手に入れようとしていた。袴田の魂胆を見抜いたせんは、ビルの 地下2階に引っ掛かるように突き刺さった巨大な1トン爆弾を、袴田一家の面々に見せつけた。それは2年も爆発しなかった不発弾。だが、いつ、どんな拍子に 爆発するかもしれないシロモノだ。しかし、せん達にとってはこの爆弾こそ自分達の守り本尊だったのだ。